2004年11月30日火曜日

強い格闘ゲーマー。 (その3)



さて、第三回目は「先読み型」プレイについて。


2D格闘ゲームよりも、3D格闘ゲームに多いスタイルで、おいらのスタイルもこれに当てはまるので、個人的に一番好き。ただし、技術論ではなく精神論になりがちかも。でも、そういうところも含めて、好きなんだけれど。





「反射神経型」が「後の先」をとるものだというならば、「先読み型」は「先の先」をとるという形になる。


全ての状況において最速で対処する「反射神経型」に対して、全ての状況を自分で作り出し、コントロールするというのが「先読み型」といえる。


その際に要求されるスキルは「洞察力」。


格闘ゲームにおいて洞察力が必要、というのもおかしな話ではあるが、この能力は意外と重要なポイントになる。


簡単に言えば「相手の癖を読む」こと。


たとえば…


○特定の技の後に必ずしゃがむ


○ダウン後は絶対に後転起きあがり


○中間距離になると必ず下がる


○特定の技をガードするときには必ず技を出す


などなど、どんなプレイヤーでも必ず癖が存在する。


特に中級者……一通りシステムと技を理解していて、初心者相手には勝てるようになっているプレイヤー……にはそれが顕著で、その「癖の有無」が上級者と中級者を隔てる高い壁になっている。


特に上手いプレイヤーは、自分の癖を読まれないように必ず出す技をばらつかせ、相手に自分の行動を読まれないようにしている。


3D格闘ゲームの場合、ほぼ全ての行動に対してのカウンター行動が用意されていることが多いため(たとえば、打撃に対しての返し技やさばき、投げに対しての打撃、ガードに対しての投げなど)、相手の行動を読むことは非常に重要なポイントになる。


反射神経型との大きな違いは「相手の行動を見てから判断してカウンターをとる」のではなく「相手が何を出すか予測した上でカウンターをとる」という点。


「自分の行動が相手に対応されている」というよりも「自分の行動が相手に読まれている」状態の方が精神的に追いつめられることも多く、対戦格闘ゲームで完全な敗北を意味する「心が折れた」状態に持って行くことができる。


相手の行動を見て、それに応じた対応をするというのが大事なポイントで、相手や自分の技がヒットした、しない、だけではなく「どういった状態でヒットしたのか(カウンターなのか、相手のガードを破ったのか、など)」を常に認識しながら戦うことができれば上出来。





おいらの場合、どんなに強いプレイヤーだろうが、どんなに弱いプレイヤーだろうが、初めて手合わせをするのは非常に苦手だった。


相手の癖が全くわからない、という状態が一番怖い。


オープントーナメントが行われる場合、可能な限り予選会場に足を運び、予選に参加しているプレイヤーの行動を全て見て、癖をあらかじめ盗むようにしていた。


そういう点で、インターネットで対戦ムービーが見られるようになっているのは非常にいい状態になっている気がするが。





今思えば鉄拳3における自分の必勝パターンは、ある程度確立されていたな、と思う。


たとえば「相手のジャブをしゃがんでDDT」「相手に中段蹴りを出させてドラゴンスクリュー」「相手をしゃがませてからしゃがみ投げ」「相手が立ちガードしていたらストッキングバスター」などなど。


自分から攻めの起点を作るのではなく相手のカウンターを取るスタイルだったので、「一見攻めているように見える待ちプレイヤー」という素敵な呼び名を頂いたこともあるが、事実その通りだった。


おいらはもともと2D格闘ゲームでは「反射神経型」のプレイスタイルだったが、鉄拳以降先読みプレイスタイルへと移行していった。


理由は単純で「自分よりも反射神経の優れた人間がいた」から。


反射神経依存のプレイヤー同士の場合、単純に反応速度が速い方が勝つ。先読みプレイの場合は相手の行動を読み切った方が勝つ。この二つは同じようでいて、かなり違う。


さて、それでは最後の「天然型」については、また今度。





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